安倍元首相、凶弾に倒れる

安倍元首相が7月8日(金)、奈良県で戦況応援の演説中に狙撃され亡くなりました。

 

慎んでご冥福をお祈りいたします。

 

何ともこの日本で、しかも元首相が暴漢に襲われて命を落とすことになるとは・・・

 

思想信条ではなく、個人的な怨恨を募らせての凶行・・・

 

時代を反映した事件とも言えますが、なんともやりきれません。

 

犯人である男は元海上自衛隊の41歳。

 

地元では有名な進学校に入学したものの、母親が宗教団体にのめり込んで破産してしまい、海上自衛隊を辞めてからは職を転々としていたとのこと。

 

エリートコースを歩んでいてもどこでどう転ぶかによって人生は全く変わってしまう。

 

そして、その転落は本人の人格をも歪め、破壊していまう。

 

どうもその宗教団体が安倍元首相と関連があった(と犯人が思い込んでいただけ??)ようで、その宗教団体の施設も下見をしていたとか。

 

その宗教団体が本当に反社会のろくでもない団体であれば、むしろそっちに刃を向ければよかったのではとも思ったり(ちょっと不謹慎か)

 

40代前半の男性と言えば、世間一般ではバリバリ仕事をこなし、家庭を持って、忙しくも充実した社会生活を送っているイメージですよね。

 

逆に、思うような人生とはかけ離れた生活を送っている人にとって、40代前半はこれまでの人生を振り返り、これからの人生に絶望を感じてしまうタイミングなのかもしれません。

 

京都アニメーションの放火事件、川崎市の通り魔事件、農水省元次官の殺人事件(これは結果として当人が被害者)、先日の仙台市での中学生を狙った通り魔事件等々、40代の男が世間を騒がせた事件は枚挙に暇がありません。

 

犯人に共通しているのはどれもやはり社会に絶望して事件を起こしていることです。

 

加害者である一方、不景気、就職氷河期と失われた20年(最近は30年とも)の被害者であることも否めません。

 

いるんですよね~、身の回りにもそんな奴。

 

そいつは幸い金はあるので犯罪は犯さないでしょうけど、何か危なっかしい。

 

安倍さんは、アベノミクスで貧富の差は広がったけど、景気そのものは悪くなく、就職率もよかったので、若者からは指示されていました。

 

そうではない絶望に追い込まれた中年にとって、安倍さんは、家族を不幸に追い込み、自分から職と未来を奪った最も恨むべき最終標的になってしまったのでしょう。

 

暴力はいけないけど、今回の事件、溜飲を下げている人たちも少なからずいるのではないでしょうか。

 

今日の参議院選挙の結果が如何になるか。

 

少し複雑な思いを抱きながら、夜の特番を見たいと思います。