「誰も知らない」を見て

こんにちは、Mukumaruです🐶

 

昨晩は久しぶりに映画を見ました。

 

長時間座っているのがキツいのと、トイレが近い私は映画を見ることはほとんどないのですが💺🚽💦

 

「誰も知らない」

 

もはや説明不要の有名作品ですよね。

 

柳楽優弥さん主演です。柳楽って、ずっと「やぐら」かと思ってた😅

 

オープニングの字幕で「監督 是枝裕和」と出て、思わずびっくり。

 

万引き家族」は見ましたが、映画ド素人の私はそんなことも今まで知らなかったのでした。

 

公開されたのは2004年、16年前の作品ですが、当時私は20代後半。

 

この時見ていたらまた違う感想を持っていたかもしれません。

 

何といっても映画のポスター(今はサムネイルというのかな?)の柳楽君の表情。

 

美少年の何とも陰りのある寂しい眼差し。

 

映画内容の全てをその表情が語っているかのような。

 

柳楽さん含め4人兄弟がネグレクトの母親に見捨てられつつも必死に生きていく作品。

 

実際に起きた事件が元になっているのですが、平和で豊かな日本という国でこんなことが起きうるのだというパラドックス感。

 

実は私は、中学生の時に見た「火垂るの墓」がトラウマになっていて、子供が辛く厳しい環境に耐えていくような内容の映画は非常に苦手なのです😭

 

今回もバッドエンドになることは間違いないと思っていたので、冒頭の楽しそうな家族団らんが崩壊していくのを見るのはかなり抵抗が ありましたが、見ているうちに是枝監督の世界観に引き込まれてしまいました。

 

万引き家族」でもそうだったのですが、貧しく、辛いはずなのですが、登場人物が見せる表情や何気ない景色が明るく、美しく感じる時があるのです。

 

4人兄弟の上2人は小学校高学年なので、同級生と比べて自分たちが特殊な環境にいることは認知しています。

 

周りに大人はいるので助けを求めればいいのですが、ネグレクトしている母親からの命令でそれができない。

 

また変なプライドや兄弟が別れてしまうという心配から、手を差し伸べる大人がいても拒否してしまう。

 

母親役はYOUさんが演じていますが、子供を全く顧みない最悪な母親であるはずなのに、罪悪感ゼロ、不幸感ゼロであっけらかんとしていてるのです。世間の常識は全く通用しない。

 

このYOUさんに対しても不思議と憎悪はそこまで沸いてきません。

 

現在でも虐待、ネグレクトのニュースは後を絶ちません。

そのような事件を起こす親は若くて未熟であることが多いですが、育ってきた環境のせいか、先天的なものかはわかりませんが、圧倒的に子供に対する想像力が不足してしまうくらい追い込まれてしまうでしょうね。

 

途中で兄弟たちと仲良くなる女子中学生(彼女も学校でいじめを受けている)がいるのですが、心の中で「どこか公的機関に通報してこの子らを救ってくれー😣」と叫んだりしました。

 

結局、一番下の女の子が死んでしまって、その亡骸を長男と女子中学生が一緒に空港の近くに埋葬しに行くのですが、そのときの背景の空港や飛行機の音がまたなんとも言えない切なさでした。

 

亡骸を土に埋めたあとに悲しみで震える長男の手にそっと優しく女子中学生が手を重ねるシーンもまた心が締め付けられます。

 

ラストシーンは残った兄弟3人と女子中学生が楽しく4人で歩くシーンだったと思います。

 

映画を見る前は悲惨な結末で暗澹たる気持ちになってしまうことが怖かったのですが、いざ見終わると悲しいと言うより切ない気持ちになりましたね。

 

個人的にはその女子中学生に救われた感じがします。

 

私も非常に感動しましたが、この作品は是非子育て世帯の親に見てもらいたいですね。

 

久しぶりに心が洗われました。

 

子供を思いきり抱きしめたくもなりました。

 

では、また次回に。