こんにちは、むくまるです🐶
最近忙しくて本を読むペースが落ちていました😅
この3連休はゆっくり休めそうなのでたっぷり読書もしたいと思います。
さて、今回は、
野村克也 著
『高校野球論』です。
野村克也さん。
もはや説明不要のレジェンド監督です⚾
ヤクルト、阪神、楽天とプロ野球3球団の監督を務め、たくさんの選手を育て上げ、優勝・日本一に導きました。
特にヤクルト時代の活躍が凄かったのですが、当時二十歳前後だったむくまるにとって強烈なインパクトがありました。
80年代後半~90年代前半の西武黄金期の後、90年代半ばが野村ヤクルトの全盛期でしょうか。(実際にデータを見ると、93,95,97年と1年おきに日本一)
子供時代に親に洗脳されて巨人ファンになったむくまるにとって、野村ヤクルトは当時は非常に嫌な監督、チームでもありました😅
でも今となっては、王、長嶋とはまた違ったところで野村監督(以下、ノムさん)大好きです。
抜群の頭脳、そして人間味の深さ、ボヤキの哀愁、お茶目なところ。
魅力を挙げればキリがありませんね。
「スポーツ(野球)は体でなく、頭でやるものだ」
本書でも出てくる名言ですが、徹底的にデータ分析を行い、データ(ID)野球を大成させた功績は非常に大きいでしょう。
本人自身が残した成績も尋常ではなく、通算2901安打(歴代2位)、657本塁打(歴代2位)、1988打点(歴代2位)とトリプルフルセカンド(こう読んでいいのかな??)。
うーん、まさにレジェンド。
1位がなく、全て2位というところもノムさんらしい・・・
っと、前置きがかなり長くなりましたが、ノムさんはたくさん書籍も出されていますよね。
TVでどの本も内容のダブりが多いと言われたりもしていましたが、本書「高校野球論」、ノムさんの愛がたくさん詰まった素晴らしい内容です。
その中から何点か紹介します。
①人間的成長なくして技術的進歩なし
これに関して本書では巨人軍の振る舞いのエピソードに触れています。
巨人軍9連覇を達成した川上監督は選手たちに「トイレのスリッパは揃えて脱げ」と命じていた。「後に使う人のことを考えろ」そういう意味である。ミーティングでも野球の話はほとんどせず、礼儀やマナーを厳しく説いた。ON(王、長嶋)でも特別扱いしなかった。
ヤクルトが優勝した試合で巨人軍の選手から「おめでとうございます」と率直に言われた。(本書より一部改)
いやー、美しいエピソードですね。
そして、それを踏まえ、
人間として成長期にある高校生だからこそ人間教育に力を入れなければならない。挨拶、感謝の言葉、整理整頓、服装など出来ていなければ強制してでも厳しくさせなければならない。(本書より一部改)
まさに、そのとおりですよね。
嫉妬心、プライドが邪魔になって卑屈になりがちなむくまるもこの言葉を噛みしめて今後の生活に活かしていきたいです。
②頭を使う
野球には1球1球間がある確率のスポーツであるため、その「間」に考えなければならない。
そのために最も必要なことは「そなえる」ことである。
そして「そなえる」ためには何が必要か、「頭を使う」これしかない。(本書より一部改)
行き当たりばったりではなく事前に準備する大切さについて触れています。
そして、自身の経験として、
私自身、プロ野球として一流になるには、天性が足りなかった。ストレートを待っている時にカーブが来たら、咄嗟に身体が反応できなかったのだ。これは天性だから、いくら物理的な練習を重ねても身につかない。私は自分の限界を知った。(中略)そこで、データに着目した。すなわち、相手バッテリーの配球の特徴やピッチャーの癖を研究して狙い球を絞ったのである。(本書より)
天性の能力に限界を感じたノムさんですが、あくまでプロの中の最高レベルの人たちと比べてでしょうね。
レベルとしては東大生が東大に入って、上には上がいることを思い知った感じでしょうか😅
むくまるもまさに「我が意を得たり」です。
大学受験勉強に励んでいた高3の頃、特に数学、物理において努力では養われない己の素質の限界を感じました。
基本問題、標準問題までなら解けるが、本格的な応用問題は全くできない、解法が浮かばない。
友人で異常に出来る奴がいたけど、そいつは明らかに普段勉強はしていない。
授業の勉強だけで東大の問題も解いてしまう天才タイプでした。
そこでむくまるは考えて、「分からないなら丸ごと暗記してしまえばいい」と割り切ったのです。
スマートな方法ではなかったのですが、このやり方でそこそこの成績を残すことは出来ました。
③一生懸命にやっている姿が美しい
プロに比べれば、高校生の野球は稚拙だ。技術的には遙かに劣るし、身体やパワーもずっと落ちる。(中略)けれども、たとえ平日の昼間であっても、あの広い甲子園球場を満員にする。(中略)高校生の一挙一投足が、まさしく日本中を熱中させるのである。「その理由はいったいどこにあるのか。それを考えてみろ」と(選手に)いったのである。
一生懸命であること - 高校野球最大の魅力はやはりそこにある。
人間が最も美しく見える時、それは何かにひたむきに打ち込んでいる時であろう。そういう姿に、人は胸を打たれる。感動する。まさしく、そこなのだ。性別・年齢問わない多くの人々が、野球を知らない人までもが高校野球に魅せられるのは・・・(本書より一部改)
プロ野球が高校野球を見習うべき点として上の言葉で述べています。
いやはや、感服しました😭
これ以上の言葉ってないですよね。
ただ、ノムさんが凄いのは抽象的な分析だけでなく、これを踏まえて具体的な対応策をしっかりと考えているところなんですよね。
本書では、一例として「選手の一生懸命さがたりない」→「監督の指導が足りない」→「監督の成長心が足りない」→「アマチュア野球の貪欲さを見習い、勉強すべき」と述べています。
もちろんプロ選手の野球に対する具体的な心構えも具体的に述べています。
いや~、長くなってしまいましたが、ノムさんの本書に深みがあるからこれだけ書けた気がします。
読み終わった後、何とも清々しい、初心に戻れたような心地がしました。
来週からの仕事にちょっと前向きに取り組めそうな気がします。
では、また次回に✋